インタビュー
岩国ファームインタビュー
山口県岩国市の山あいにある静かで心地良い牛舎。
令和2年12月に創設された山口県産和牛の統一ブランド「やまぐち和牛 燦」を生産する
岩国ファームに商品へのこだわりをお伺いいたしました。
今回、ふじ匠のバイヤーがお話を伺ったのは、岩国ファーム代表取締役の村田様です。
「やまぐち和牛 燦」の基準をクリアする飼育
インタビューの際に餌の管理台帳を見せていただいたふじ匠のバイヤー
飼育方法について詳しく教えていただけますでしょうか?
弊社は過去に肥育した牛の枝肉成績、血統、遺伝的能力、飼料供給量をすべてデータで保管しております。牛は、各部位が発達する月齢、サシが入る月齢が決まっており、発達段階に応じた適切な給与飼料の選択、緻密な供給量の設定が求められます。肥育する牛の血統や遺伝的能力から特徴を把握し、過去蓄積したデータに照らし合わせ、最良の飼料設計を行っています。
1頭1頭細かくデジタル管理を行っている
美味しい牛を飼育するために気を付けていることはありますか?
最も気を付けていることは、牛にストレスをかけないことです。牛にストレスをかけるとサシの入りや肉色が悪くなりますし、「美味しさ」に影響を与えるオレイン酸やグリコーゲンが低下してしまいます。そのため、牛にストレスがかからない環境を整えることに最も気を遣っています。牛舎は山あいにあり、静かで、心地良い風が通ります。牛は常にリラックスした状態です。
穏やかな 眼差しで牛と接する村田代表取締役
徹底したデジタル管理とこだわりのオリジナル飼料
牛に与える餌に特徴などはありますか?
弊社は酒粕を肥育牛に与えています。山口県は清酒生産が盛んで、2017年山口県の清酒出荷数量は約22,600klで全国6位を誇っています。(経済産業省「工業統計調査」より)清酒生産過程で出る酒粕を畜産分野で有効活用できないかと思い、牛に与えてみたところ、嗜好性(好んで食べるかどうかの指標)が非常に良かったことから餌に混ぜて与えています。そうすることで牛の食い込みが良くなります。また、酒粕はタンパク質を非常に多く含んでいることから、牛の歩留向上にもつながっており、一石二鳥です。
高級日本酒「獺祭」の酒粕を使用したオリジナル飼料
牛によって餌を食べてくれないことはありますか?
それはありますよ。日々餌の量を管理していますので、それを見て判断しています。出荷直前の牛は食べる量が減りますが、若い牛は餌の残りが多いと調子が悪かったりが分かります。体調の見分け方として他には、牛の元気がなくなります。そこは毎日見ている私たちでないと分からないところです。
牛の様子を確認しながら餌を管理
牛に名前はありますか?
すべての牛に名前があり、血統書もあります。名前は従業員がつけています。また、牛の首についているセンサーと携帯を連動させることで、牛の体温等で発情したかすぐに分かるようになっています。センサーが反応したときに、どの牛かがすぐ分かり、出産時もすぐに駆けつけることができます。過去の履歴も残していますので、管理体制はしっかり整えています。
スマートフォンで24時間デジタル管理を行っている
牛を育てるうえでの苦労や嬉しいことはありますか?
牛は生まれてから出荷するまで、およそ2年半かけて育て上げます。その2年半の間に様々な飼育ステージがあり、 その1つでも失敗することができませんので、日々気が抜けないところです。また、牛は人が手をかければかけるほど応えてくれて、 餌をよく食べ、よくサシが入った美味しい牛になってくれます。丹精込めて育て上げることで、 その牛の能力を最大限引き出せて生涯を全うさせることができたならとても嬉しいことです。
餌の配合比率の追及により、ブランドが作られていく
岩国ファーム様が大事にしていることはありますか?
常に消費者の嗜好を意識しています。弊社は、生産・加工・販売まで行う6次産業事業体でもあります。実際に食肉を販売する立場ですので、消費者から寄せられる生の意見、感想を踏まえて、消費者の求める美味しい牛肉を提供できるように追求しています。
岩国ファーム代表取締役の村田様
最後にひとことメッセージをいただけますでしょうか?
牛の改良は日々進んでいます。牛の飼育方法もそれに応じて敏感に変化していけるよう取り組んでいきたいと思います。 丹精込めて作り上げたお肉を是非堪能ください。
岩国ファーム
【岩国ファーム】やまぐち和牛 燦 リブローススライス(500g)
¥12,200(税込)
【岩国ファーム】やまぐち和牛 燦 ウデスライス(500g)
¥10,200(税込)
【岩国ファーム】やまぐち和牛 燦 切り落とし 350g
¥4,500(税込)