インタビュー
長沢台生産組合インタビュー
山口県萩市の人里離れた山奥にひっそりとたたずむ牛舎。
今回、ふじ匠のバイヤーがお話を伺ったのは、農事組合法人長沢台生産組合代表理事の水津様です。
地元を盛り上げるために誕生した「長萩和牛」
広大な自然に囲まれる長沢台生産組合の牧場
長沢台生産組合さんは創業何年目でしょうか?
昭和54年からになります。もともとは任意団体で阿武町の無角和種を育てていました。 昭和59年に農事組合法人を設立し、平成になってからは黒毛和種を育てるようになり現在に至ります。 現在、330頭ぐらいの牛を飼育しています。
長萩和牛はどのようにして誕生したのですか?
長萩和牛というブランドが誕生するまで、長沢台生産組合で育てた牛はほとんど大阪に出荷されていました。 そこで地元にはこんな美味しい牛肉があるということで、地元のバイヤーさんと一緒に「長萩和牛」というブランドを作り、 地元を盛り上げようということから誕生しました。 種付から行い、長沢台で生まれ、地元の餌を食べて長沢台で育った牛しか「長萩和牛」と名乗ることはできません。
長沢台で生まれ、地元の餌を食べて育てることが
美味しい肉になる秘訣
牛の話になると優しい笑顔がこぼれる水津代表理事
地元の餌を食べるとおっしゃってましたが?
牧場の前に赤土の広い畑があります。そこで我々が牧草を作っています。 稲わらは地元の近隣農家から牛の堆肥と交換して耕畜連携で行っています。 地元の田んぼ農家の方々もうちも堆肥と稲を物々交換できて大変助かっています。
牧草を育てる広大な畑
どうやったらお肉って美味しく作れるのですか?
とにかく牛にストレスを与えないように育てることです。 我々の牧場の規模で繁殖と肥育を一緒にしているところは山口県内でもあまりないと思います。 基本的に繁殖農家で生まれた子牛をセリで肥育農家が買い付け、違う牧場でその牧場独自に育てます。 生んだ牧場と育てる牧場が違うと育て方も育てる人間も違うので牛にストレスがかかります。 我々の牛はここで生まれ、ここで育てるのでストレスが一貫して最初から最後まで一緒です。 また子牛と母牛が5ヶ月程度一緒に牛舎で生活します。 他の牧場より1、2ヶ月程度長く一緒に生活して乳を飲ませているのもここの特徴です。
24時間365日、
毎日一緒にいるから牛の変化がわかる
夢中でミルクを飲む子牛
どうしてそれぞれ数頭に組み分けしているのですか?
血統によって牛の背の高さも全然違い、この子たちにも性格の合う合わないがあります。 組み合わせによっては牛にもストレスがかかり角で突いたりするので、ある程度の月齢と性格の合う牛とで4頭に組み分けをします。 これは1頭1頭の性格が分かっていないとできないと思います。
性格の合う者同士、組み分けされた牛たち
牛の性格がわかるんですか?
牛が生まれたときからずっと見てきてますし、牛は2年ちょっとで出荷されていきますが、 我々は何十年もの間、いろいろな牛を見てきているので、自然と牛の性格が分かってくるんです。 例えば性格がひどい母牛だと、子牛に乳を飲ませない。母牛がひどいと子牛も落ち着きが無くなります。 また、牛たちは餌の時間になると鳴き出します。 時計もないのに時間をよくわかっているし、牛たちも我々を本当によく見ていますよ。
牛の個体の性格に合わせた最適な飼育をおこなっている
牛を育てるうえで、大変なことはありますか?
牛の出産は大変です。もちろん我々で立会いをしますが、いつ産まれるか牛は教えてくれません。 中には逆子などいろいろなケースもありますし、獣医さんを呼んでも車でここまで2時間程度かかります。 1番多いときは1日に4頭産まれました。中には自分だけで産む牛もいます。この3月には15頭の出産を控えています。
農事組合法人長沢台生産組合代表理事 水津 元廣 様
最後にひとことメッセージをいただけますでしょうか?
この長沢台で生まれた牛を地元の餌で手塩にかけて育てました。全国の皆様に是非食べていただきたいです。
長沢台生産組合の商品
【長沢台生産組合】長萩和牛 ステーキ用ロース肉400g
¥9,500(税込)
【長沢台生産組合】長萩和牛 しゃぶしゃぶ・すき焼き用ロース肉400g
¥8,500(税込)
【長沢台生産組合】長萩和牛 ハンバーグ(180g×4個)
¥5,200(税込)